「最近、母が家の中であまり動かなくなった。身体をほぐしてあげたいけれど、知らない人が家に来たら混乱しないだろうか」。認知症のご家族を介護している方から、こうした迷いを抱えるご家族は少なくありません。
認知症があっても、在宅マッサージを受けることはできます。住み慣れた自宅で受けられるため、通院や外出が負担になりやすい方にとっては、身体のケアを続けやすい方法のひとつです。ただ、ご本人の様子によっては工夫が必要な場面もあり、無理に続けない方がよいときもあります。
この記事では、認知症の方が在宅マッサージを受けるときに、ご家族が知っておきたいことをまとめました。医療保険の考え方や、施術を嫌がるときの工夫、控えた方がよいケースもお伝えします。座間市と相模原市中央区に施術所を持つフレアス在宅マッサージ(合同会社フォース)が解説します。
認知症の方も在宅マッサージは受けられる?
在宅マッサージは、国家資格を持つ施術者がご自宅や介護施設へ伺い、身体の痛みやしびれ、むくみの改善、関節の動きの回復・維持などを目的に施術を行うサービスです。認知症があるかどうかで、利用できるかが決まるわけではありません。
気をつけたいのは、医療保険を使う場合の考え方です。医療保険の在宅マッサージは、「認知症」という病名があるから対象になるのではありません。筋麻痺や関節拘縮などの身体の症状があり、かかりつけ医が施術を必要と認めた場合が対象です。あわせて、ひとりで通院するのが難しいことも、訪問で施術を受ける条件になります。
たとえば、認知症に加えて脳梗塞の後の麻痺がある方、寝ている時間が長くなって関節が硬くなってきた方などは、対象になるかを確認してみる価値があります。反対に、身体の症状がなく「気分転換にマッサージを」という場合は、医療保険の対象にはなりません。
認知症の方に在宅マッサージが合いやすい理由
慣れた自宅で受けられる
病院や施設に出かけるだけで疲れてしまう、知らない場所で落ち着かなくなるという方は少なくありません。在宅マッサージなら、いつもの部屋、いつものベッドや椅子で施術を受けられます。外出の準備や付き添いが要らないことは、ご家族にとっても負担が軽くなる点です。
身体を動かす機会をつくれる
認知症が進むと、身体の使い方を忘れたり、意欲が落ちたりして、動く量が減ることがあります。動かない時間が長くなると、関節が硬くなったり、筋力が落ちたりしやすくなります。在宅マッサージでは、施術者が身体の状態を確かめながら関節を動かすので、自分から動くことが少なくなった方でも、身体を動かす機会をつくれます。
定期的な訪問が生活のリズムになる
同じ曜日、同じ時間帯に施術者が訪ねてくることは、生活の中のひとつの区切りにもなります。施術中の会話や、身体に触れられる時間が、ご本人にとって心地よい時間になることもあります。
身体の変化に気づくきっかけになる
認知症の方は、痛みや不調をうまく言葉にできないことがあります。定期的に身体に触れていると、「前より膝が伸びにくい」「足のむくみが強くなった」といった変化に気づきやすくなります。フレアス在宅マッサージでは、施術者を担当として固定せず、ご利用者の状態を施術所全体で共有しています。どの施術者が伺っても、その方の様子やこれまでの変化を踏まえて施術を行います。
施術を嫌がる・忘れてしまうときの工夫
認知症の方の中には、知らない人が家に来ることに戸惑ったり、施術の約束を忘れてしまったりする方もいます。ご家族ができる工夫をいくつか挙げます。
同じ曜日・同じ時間帯にそろえる
毎回の時間がばらばらだと、ご本人が「今日は何の日か」をつかみにくくなります。訪問の時間をなるべくそろえておくと、生活の流れの一部として受け入れやすくなります。
最初のうちはご家族がそばにいる
慣れないうちは、ご家族が近くにいるだけで安心される方もいます。施術者を「身体をほぐしに来てくれる人」のように、ご本人に分かる言葉で紹介してあげてください。
その日の様子を施術者に伝える
「今朝は機嫌がよくない」「昨夜あまり眠れていない」といった情報があると、施術者はその日の進め方を考えやすくなります。短い一言でもかまいません。
嫌がる日は無理をしない
身体に触れられるのを嫌がる日や、気持ちが落ち着かない日もあります。そうした日に無理に進めると、次から施術そのものを嫌がる原因にもなりかねません。その日の進め方は、ご本人の様子を見ながら施術者と相談してください。
こんなときは無理に続けない
認知症の方の在宅マッサージでは、次のような様子が見られるときは、無理に続けずに一度立ち止まって考えましょう。
- 施術のたびに強く拒んだり、興奮したりする
- 施術の後に、混乱や落ち着かない様子が長く続く
- 転びやすくなった、ふらつきが強くなった
- 身体のどこかを痛がっているが、場所がはっきりしない
認知症の方は、痛みや体調の変化を言葉で伝えられないことがあります。いつもと違う様子が続くときは、かかりつけ医に相談してください。特に、急に元気がなくなった、食事や水分がとれないといったときは、早めにかかりつけ医へ連絡してください。施術の回数や時間を見直したい場合は、ケアマネジャーや施術者に相談し、ご本人にとって負担の少ない形を一緒に考えましょう。
また、在宅マッサージは認知症の症状そのものを改善するためのサービスではありません。記憶や判断力が回復するといった効果を期待するのではなく、身体の動きやすさを保つためのケアとして考えるのが現実的です。
医療保険・同意書と、ケアマネジャーへの相談
医療保険(健康保険)で在宅マッサージを受けるには、かかりつけ医の同意書が必要です。介護認定を受けているかどうかは関係なく、介護保険のサービスとは別に利用できます。
認知症の方の場合は、ご家族が受診に付き添い、身体の状態や生活の様子を医師に伝えることになるでしょう。同意書の取り方を含めた手続きは、訪問マッサージに医療保険は使える?適用条件と手続きの流れの記事にまとめています。
介護保険のサービスを使っている方は、担当のケアマネジャーにも「在宅マッサージを考えている」と伝えておくと、ほかのサービスとの日程の調整がしやすくなります。合同会社フォースでは、在宅マッサージのほかに居宅介護支援事業所「アウトリーチ」も運営しており、ケアマネジャーが在籍しています。介護全体のことも含めて相談したいときは、あわせてお声がけください。
認知症の方の在宅マッサージ、よくある質問
Q. 家族が仕事で不在の時間でも受けられますか?
ご本人だけのときに施術を受けられるかは、認知症の状態や生活の様子によって変わります。立ち会いや、体調の変化があったときの連絡方法も含めて、利用を始める前にご相談ください。
Q. 介護施設に入っていても受けられますか?
フレアス在宅マッサージは、ご自宅だけでなく介護施設などにも伺って施術を行っています。外部の施術者を受け入れているかは施設ごとに異なるので、入居先にも確認しておくと安心です。
Q. 会話が難しくても大丈夫ですか?
言葉でのやりとりが難しい方でも、表情や身体のこわばり、手の動きなどから様子を見ながら施術を進めます。気になることがあれば、ご家族から施術者に伝えてください。
Q. 認知症が進んで寝ている時間が長いのですが、今からでも意味はありますか?
寝ている時間が長くなると、関節が硬くなったり、床ずれのリスクが高まったりします。関節の動く範囲を保つ、身体のこわばりを和らげるといった目的で、施術を行えます。ご本人の状態によって施術の内容は変わるため、まずはご相談ください。
相模原市・座間市で認知症の方の在宅マッサージをお考えの方へ
認知症があっても、在宅マッサージは受けられます。医療保険で利用できるかは、病名ではなく、筋麻痺や関節拘縮などの身体の状態、ひとりで通院するのが難しいか、かかりつけ医が施術を必要と認めるかで決まります。慣れた自宅で受けられるのは在宅マッサージの利点ですが、ご本人が強く嫌がるときや体調がいつもと違うときは、無理に続けないことも大切です。
合同会社フォースが運営するフレアス在宅マッサージには、座間施術所と相模原中央区施術所があり、相模原市・座間市を拠点に、ご自宅や介護施設へ伺っています。あん摩マッサージ指圧師などの国家資格者が、施術所全体でご利用者の様子を共有して施術を行っています。
「認知症の母に受けさせられるか知りたい」「医療保険の対象になるか相談したい」といったご相談も受け付けています。在宅マッサージと居宅介護支援の内容は、事業紹介のページに載せています。お気軽にお問い合わせください。
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