骨折や手術を経験すると、入院中は医師や理学療法士などに身体の状態を確認してもらいながらリハビリを進められます。しかし、退院すると生活環境は大きく変わります。「病院では毎日のように身体を動かしていたのに、退院してから運動する機会が減った」「以前より通院リハビリの回数が少なくなった」「家族として、どこまで身体を動かしていいのかわからない」と不安になることもあるでしょう。

特に高齢の方の場合、骨折そのものが回復してきても、入院や安静による筋力低下によって以前の生活に戻るまで時間がかかることがあります。歩く機会が減ったことでさらに身体を動かさなくなり、筋力が落ちて外出が難しくなるという悪循環にも注意が必要です。

こうした退院後の身体を支える選択肢の一つが、在宅マッサージ(訪問マッサージ)です。ただし、在宅マッサージは病院で行うリハビリの代わりではありません。医師の治療方針やリハビリ内容を踏まえながら、筋肉や関節の状態を整え、自宅での生活を支えていく役割があります。

ここでは、骨折・手術後に起こりやすい身体の変化と、在宅マッサージを取り入れる際に知っておきたいことを解説します。

骨が治ってきても、身体がすぐ元通りになるとは限らない

骨折後の回復というと、「骨がくっつけば元の生活に戻れる」と考えがちです。しかし、実際には骨折した部分だけでなく、安静期間中に身体全体へさまざまな変化が起こることがあります。

例えば、骨折した腕や脚をギプスなどで固定している期間が続くと、その部分を動かす機会が減ります。さらに、痛みへの不安から必要以上に動かさなくなることもあります。その結果、筋肉が弱くなったり、関節の動く範囲が狭くなったりすることがあります。

高齢の方では、骨折した部位だけでなく全身の筋力低下にも注意が必要です。入院前には一人で歩けていた方が、退院時には杖や歩行器が必要になるケースもあります。活動量が減った状態が長く続けば、廃用症候群につながる可能性もあります。

また、骨折や手術後には腫れやむくみが残ることもあります。痛みを避けるために身体の片側をかばって生活していると、腰や反対側の脚などに負担が集中し、別の部位に張りや疲労を感じることもあります。

退院後のケアでは、骨折した場所だけを見るのではなく、「以前の生活に戻るために、身体全体で何が困っているのか」を考えることが大切です。

在宅マッサージは「病院リハビリの代わり」ではなく、自宅生活を支える選択肢

在宅マッサージとリハビリは、同じものではありません。病院や介護保険サービスなどで行われるリハビリテーションでは、医師や理学療法士、作業療法士などが身体機能や生活動作を評価し、歩行や立ち上がり、日常生活動作などの改善を目指します。

一方、在宅マッサージでは、あん摩マッサージ指圧師が自宅や施設を訪問し、医師の同意内容や身体の状態に合わせて施術します。筋肉の緊張や関節の動かしにくさなどに対してアプローチし、身体機能の維持を支えることが主な役割です。

「通院リハビリの回数が減ったから、その分をすべて訪問マッサージに置き換える」という考え方ではなく、それぞれの役割を理解したうえで組み合わせることが重要です。

現在リハビリを受けている場合は、自己判断で中止するのではなく、主治医やリハビリ担当者へ相談しながら在宅マッサージの利用を検討しましょう。

関節が硬くなってきたときにできること

骨折や手術後に相談が多い問題の一つが、関節の動かしにくさです。長期間の固定や安静によって関節を動かす機会が減ると、周辺の筋肉や軟部組織が硬くなり、以前より関節の可動域が狭くなることがあります。

こうした状態に対して、在宅マッサージでは医師の同意内容や回復段階を確認しながら、筋肉への施術や関節の動きを考慮したケアを行います。無理に関節を動かすのではなく、痛みや身体の反応を確認しながら進めることが重要です。

特に骨折直後や手術直後は、動かしてよい範囲が決められていることがあります。「硬くなるのが怖いから」と家族が自己判断で強く動かしたり、痛みを我慢して運動したりすることは避けましょう。

回復段階に応じて「どこまで動かしてよいのか」を主治医やリハビリ担当者に確認し、その情報を訪問施術者とも共有することが安全なケアにつながります。

筋力が落ちて動くことが怖くなった場合にも注意

入院中や骨折後の安静期間が長くなると、筋力や体力が低下することがあります。退院後に「立つのが怖い」「以前より歩くと疲れる」「ベッドから起きる回数が減った」という変化がみられることもあります。

身体を動かす機会が減れば、さらに筋力が低下し、外出や日常生活動作が難しくなる可能性があります。そのため、退院後は主治医やリハビリ専門職の指示に沿って、できる範囲で身体活動を続けることが大切です。

在宅マッサージでは、筋肉の緊張を和らげたり、硬くなった身体を動かしやすい状態へ整えたりすることで、日常生活で身体を動かすためのサポートにつながる可能性があります。

ただし、マッサージだけで低下した筋力そのものが回復するわけではありません。必要に応じて運動やリハビリと組み合わせながら、身体機能の維持・回復を目指していくことが重要です。

むくみや患部をかばったことによる身体の負担にも目を向ける

骨折や手術後には、患部周辺に腫れやむくみが残る場合があります。また、痛みを避けながら生活しているうちに、患部とは別の筋肉へ負担がかかることもあります。

例えば、右脚を骨折した方が左脚へ体重をかけ続けた結果、左脚や腰の筋肉に張りを感じるといったケースです。杖や歩行器を使用することで、肩や腕に疲れを感じる方もいます。

在宅マッサージでは、骨折した場所だけではなく、身体全体の状態を確認しながら施術を行います。筋肉の緊張を和らげたり、血行を促したりすることで、身体の負担軽減につながることが期待できます。

一方で、強い腫れや熱感、急激な痛みなどがみられる場合には、単なる筋肉疲労と自己判断するべきではありません。施術よりも医療機関への相談が優先される場合があります。いつもと違う症状があるときは、主治医へ相談することが大切です。

骨折・術後だからこそ「無理にほぐさない」ことが重要

「マッサージなら身体にやさしいから、手術後でもすぐにできる」と考えるのは危険です。骨折や手術後の身体は、回復段階によって避けるべき刺激や動作があります。

特に確認しておきたいのが、骨癒合の状態です。骨が十分に安定していない段階で骨折部位へ強い力を加えたり、無理に関節を動かしたりすると、回復を妨げる可能性があります。手術創が十分に治っていない場合も、創部への直接的な刺激は避ける必要があります。

人工股関節置換術などを受けた方では、術式や回復段階によって避けるべき姿勢や動きが指示されていることがあります。こうした情報を施術者が知らないまま身体を動かすことは避けなければなりません。

在宅マッサージを検討するときは、骨折した部位、手術を受けた時期、術式、現在受けているリハビリ、医師から指示されている注意事項などをできるだけ詳しく伝えましょう。

いつから在宅マッサージを始めればいい?

在宅マッサージを開始できる時期を「手術から○週間後」「退院から○日後」と一律に決めることはできません。骨折した場所や程度、手術内容、年齢、骨癒合の状態、合併症などによって回復過程が異なるからです。

退院した直後から相談できる場合もあれば、まず病院での治療やリハビリを優先し、身体の状態が安定してから開始する場合もあります。

重要なのは、「退院したからマッサージを始めても大丈夫だろう」と自己判断しないことです。現在どこまで身体を動かしてよいのか、患部へ刺激を加えてよい段階なのかを主治医へ確認したうえで検討します。

まだ通院リハビリを続けている場合でも、在宅マッサージについて相談すること自体は可能です。現在受けている治療やリハビリとの役割を整理し、主治医や関係する専門職と情報共有しながら進めると安心です。

骨折後でも医療保険で在宅マッサージを利用できる?

骨折したという理由だけで、自動的に在宅マッサージへ医療保険が適用されるわけではありません。あん摩マッサージ指圧の療養費では、筋麻痺や関節拘縮など、医療上マッサージが必要と認められる状態があり、医師の同意を得ることが必要です。

さらに、施術者が自宅や施設へ訪問する場合には、歩行困難などによって通院が難しい状態であることも判断材料になります。

そのため、「骨折後だから保険が使える」と考えるのではなく、骨折後にどのような症状が残っているのかが重要です。例えば、関節が硬くなって十分に動かせない、麻痺などによって身体を動かしにくいといった状態があり、医師が施術の必要性を認めた場合に医療保険を利用できる可能性があります。

自分や家族が対象になるかわからない場合は、訪問マッサージ事業所へ現在の状態を伝えて相談してみるとよいでしょう。

退院後の生活で困ったらフレアス在宅マッサージへご相談ください

骨折や手術後は、退院できたからといって、すぐに以前と同じ生活へ戻れるとは限りません。「歩くのが怖くなった」「関節が硬くなってきた」「家でどのように身体をケアすればよいかわからない」など、新たな悩みが出てくることがあります。

神奈川県相模原市・座間市を拠点とする合同会社フォース(フレアス在宅マッサージ)では、骨折・手術後に通院が難しくなった方などを対象に、ご自宅や施設へ訪問して施術を行っています。身体の状態や医師からの指示を確認しながら、一人ひとりの回復段階に合わせて無理のない施術を進めます。

「自分の状態でも利用できるのか」「病院のリハビリを続けながら相談できるのか」「医療保険の対象になるかわからない」といった段階でも構いません。

初回の無料体験訪問も実施していますので、退院後の身体のケアや訪問マッサージの利用についてお悩みの方は、合同会社フォース(フレアス在宅マッサージ)までお気軽にご相談ください。